先日こんなツイートを見つけました。
言い訳せずに勉強しよう。二宮尊徳は農民に学問は不要だと火を使うことを禁じられたが、農業をしながら自分で菜種を育てて油を取り、その灯で学んで名を残した。こんな厳しい状況でも学ぶことで人生を大きく変えた人がいるのだ。そう考えると、自分はどんなに恵まれた環境にいるのかと思えてくるはずだ。2015/12/05 21:00
メンタリストDaiGo
私が歴史上の人物のなかで最も敬愛するロールモデルは二宮尊徳です。
日本最大の共同体再生家であった二宮金次郎の生き方と言葉から実に多くを学びました。たとえば、人道と悟道についての捉え方も、気持ちの良いほど的を射抜いていると思います。
『悟道とはただ自然の行くところ見るだけであり、人道は行き当る所まで行くべきものである。』
『悟道と人道とは混合してはならない。悟道はただ、自然の行くところ観じ、そして勤めるところは、人道にある。』
『善知識(僧侶)を尊び、娼妓(しょうぎ)を賤しむのは迷いである。そうはいってもこのように迷わなければ人倫は行われない。迷うが故に人倫は立つのである。だから悟道は人倫に益はない。そうであっても、悟道でなければ、執着を脱する事はできない。これが悟道の妙である。』
『人倫はたとえば繩をなうようなものだ。よりがかかるのをよしとする、悟道はよりを戻すようなものだ。だからよりを戻すことをもって善とする。』
『しかし、迷いといい悟りというのは、まだ徹底していない。その本源を極めるならば迷いも悟りももともとない。迷いといえば悟りと言わざる事を得ない。悟りといえば迷いと言わざる事を得ない。本来迷いと悟りで一円の世界である。』
一円融合は、二宮尊徳の思想と世界観を最も象徴した言葉です。この世で相対するものはすべてが互いに働き合って存在を支え、一体の円として存る。戦後最初の一円札に金次郎を選んだのは誰だったのでしょうね。数百の農村の再生を手掛けた彼の精神を以て、敗戦した日本国家の再生を願ったのではないでしょうか。
彼の施した報徳金融は、自然人による自然人のための、永続的な再生クラウドファンディングです。
再び注目されてほしい人物です。