自分の真実は自分にある。他者の真実は他者の世界にある。他者のそれは、自分にはわかりえないものとして、謙虚に見守るか放っておくのが基本だ。自分はせいぜい、自分の真を全力で表現することを以て、相手の真を問いかけることしかできない。最後まで、真実か嘘かを判断していいのは本人の心だけだ。
自分の真を全力で表現する、なんて言ったけど、滅多にやるもんじゃないし、やれるものでもない。二宮金次郎やガンジーが示したように、成熟した人間が社会的存在意義と生命をかけて捨て身の言動をするのだから、よっぽどの時と事と相手でなければ表面的には発動しない。
「社会に正義をつらぬく」なら、命をかけた戦争になる。「相手に真実を問いかける」なら、実存をかけた対話になる。私は人間の闘い方として後者を選んでいる。
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