2013年6月13日木曜日

生命とは何か

科学雑誌ニュートンの今月号のテーマは、

「生命とは何か」

54ページの総力特集です。これを読んで、
科学的に捉えた生命についてまとめておきたくなりました。


生命ってなんでしょうか。


原子で構成されているという点では、生物と無生物に区別はありません。
例えば人と山。拡大していくと、

人 → 心臓 → 細胞 → 原子

山 →  岩  → 鉱物 → 原子

ミミズもカエルも蚊も、植物も、微生物も大腸菌もウイルスも、
石ころや金属と同じく、原子の組み合わせです。

もちろん精子や卵子、DNAも原子の集まり。
つまり、あれもこれも僕らも、
皆これら↓の集まりでしかありません。

元素周期表


ちなみに人間は、















酸素(O)+炭素(C)+水素(H)で、90%以上出来ています。生物が使用する元素は、基本的に自然界にもたくさん存在する珍しくない元素です。

参考サイト 「地球ガイド(JSTバーチャル科学館)地球はどんな物質からできている?」

ちなみに地球は鉄+酸素+ケイ素+マグネシウムで90%以上出来ています。グラフの値はニュートン記事からの引用であり、バーチャル科学館のデータとは若干異なっています。




さらにこれら原子の全ては、
電子、アップクオーク、ダウンクオークでつくられています。



あらゆる物質は、生物も含めて、三種類の粒子の組み合わせです。


あなたの目に見えるこの世界は、あなた自身も含めて、

すべて3種類の粒子です。


この事実に僕は結構おどろきました。
たった三つって。シンプルすぎやしないかって。
大いに好奇心が刺激されます。

この微小な世界について数分で理解を深めるのに有効な、
宇宙―地球―人間―細胞―原子―クオークの、
それぞれのスケール感が直観的に掴める素晴らしいサイトがあります。 
参考:The Scale of the Universe 2 
紹介記事「次世代の百科事典を連想させる “The Scale of the Universe 2″


さらに粒子は、
正面衝突すると消滅してエネルギーに変換されるし、
逆にエネルギーの集中は粒子を生成します。

E=MC^2

質量とエネルギーの等価性をあらわすアインシュタインの式です。
形ある物質は、途方もないエネルギーの凝縮であり、
形のないエネルギーの凝縮は、物質を生みます。

参考:「やさしい物理教室(高エネルギー加速器研究機構)」



生物も無生物も、突き詰めればエネルギーの凝縮から出来ている、
というのは共通しています。


・・・ほんと、この世界は摩訶不思議です。



さて、
生物と物質の違いはどう説明できるでしょうか?

バラバラに分解しても同じ粒子なわけですから、
「構成する成分(元素)の違い」として説明することは不可能です。

実は科学においても明確な定義がありません。
科学者の間で確固たる共通見解がないということです。


おそらく「現象」の違い、
あるいは「機能」の違いとして述べるのが良さそうだと僕は思っています。


ちなみにこの問いに対して、最も引用される説明があります。

量子力学の創始者の一人として知られるエルヴィン・シュレーディンガー(1887~1961)は自著『What is life?』でこう述べました。






生命体は負のエントロピーを食べて生きている






・・・意味わかりません笑

エントロピーとは何か。
生物と無生物の違いは、そのように説明されるのは何故か。
そして僕は、これらの科学的な洞察をどのように捉えるのか。

今度書きたいと思います。

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