2013年2月12日火曜日

感謝ってなんですか。

心から「ありがとう」って思うのは、一体どんな時でしょうか。



少し考えてみてください。



傷ついて悲しみに暮れていたところに、優しい言葉をかけてもらった時。

寂しくて孤独を感じていたところに、暖かく寄り添ってもらった時。

絶望していたところに、救いの手と希望を与えてもらった時。

自己嫌悪になっていたところに、自分のありのままを受け入れてもらった時。

すごく欲しかった物が手に入った時。 バレンタインチョコとか誕生日プレゼントとか確かにありがたい。人によっては昇進や責任ある大きな仕事も、かな。


それぞれありますよね。
感謝にも大小があると思うので、人生で最大級といえるレベルの感謝を思い浮かべて下さい。
それはどんな時だったか。


僕が一番「ありがとう」を感じたのは、
妻から心のこもった感謝と喜びの手紙をもらい、それを読んだ時です。

私はあなたと一緒で幸せです、ありがとう、って言葉をもらって、
これまでの二人の出来事を振り返りながら、「僕も幸せです、ありがとう」ってしみじみ思った時。
涙が止まらないほど嬉しくて、幸せでした。


これまでの深い感謝たちを振り返って思ったんですが、

ひょっとして、

感謝は幸せの実感と同時に出てくるものじゃないでしょうか。


不平・不満を感じている真っ最中に、誰かに「ありがとう」って心を震わせて思えるでしょうか。出来ないですよね。不幸を感じながら感謝は出来ない。
それは、不幸を感じながら幸せを感じる、ということがあり得ないからでしょう。
感謝は幸せから生じる。

ここで感謝とはなんだ?という問いの答えはひとまず、
「今幸せを感じている」という必要条件で成り立つ人間感情である、ということです。

平たく言えば、幸福感の一種です。

しかしそれは感情にとどまらず、
「伝えたくなるもの」
「表現するもの」
という行動を伴う意味合いが含まれます。


さらに考えてみます。

先ほどの手紙の例もそうなのですが、良い感じの感謝ってどうやら、
する方とされる方が「ありがとう」を同時に感じていませんか?

どうぞこれまでの感謝経験を思い出してみてください。

「あなたと一緒で幸せです。ありがとう。」
「こちらこそ。そう思ってくれて嬉しい。僕も幸せだ。ありがとう。」

「先生の指導の下で3年間頑張れて良かったです。ありがとうございました。」
「君たちと一緒にやってこれて本当に良かった。ありがとう。」


本物の感動を伴う感謝は、双方向性と同時性がある。
一方的な関係ではなく、深い人間関係によって生じる感謝の方が、幸福感だけでなく、人生に与える影響度も意味も大きいのではないでしょうか。

お互いが自分の幸せをもって、お互いの存在を喜んでいる。
理屈で評価し合っているのではありません。この場合の感謝ってまさに両思いのような喜びじゃないでしょうか。
頭で互いの関係性を肯定し合うのではない。
ハートで互いの存在を喜びあっている状態。
 

そう思うと、感謝し合っている関係とはやっぱり素敵ですね。

あなたが感謝していると言う時、もし頭で評価している割合が強いならば。
それは損得の域での「感謝」かもしれません。
もちろんそれも重要なことで構わないのですが、
自分の都合が満たされていることに意識の焦点を当てたままの「感謝」では、
受け取った相手が感動することはないでしょう。

なぜならその「感謝」の実態は、自分が得したことへの感謝でしかないからです。
自分の価値観の中で合理的に完結した感情にすぎないのなら、いかに美しく伝えようとも、相手のありのままを喜んでいるという意味はありません。心には届かない。

僕が言いたいのは、心に響く感謝。
幸せの実感をグッとつかんでそのまま直球で相手のありのままへ向けるような感謝。
受け手が直観で真実だと疑いようのない感謝のことです。

感謝をいつも言葉で確認する必要はないと思います。
いつも心に持っているかが大事ですね。
忘れがちですから。
それは必ず人間関係の質に影響します。

そう、感謝を忘れること。
これ、つまりどういうことでしょう?

感謝を忘れるとは、第一に自分が幸せでないこと。第二に、幸せだったとしても、他人の存在は自分の幸せとは関係ない、という意識で過ごすこと。第三に、自己の価値基準を手放さないこと。


妻に。娘に。親に。仕事をさせていただいていることに。押し寄せて起こる出来事に。目の前のチャンスに。縁に。世界を彩るあらゆる存在のすべてに。今ここに。


感謝する自分でいよう。全て繋がっているのだから。



今幸せである実感、
おかげ様という相手の存在に対する喜び、
感動されるほどそれを深く伝えたいという願い、
日常の生活と仕事の積み重ねでそれを表現し続けること。

そんな感謝の生き方をするのは簡単なことではありません。恥ずかしい話、僕がこれを書いたのは、自分自身が感謝の生き方を出来ていないと強く感じたからに他なりません。





最後に。

ありがとうの反対語ってなんだか知ってますか?

「当たり前」

だそうです。なるほど。




あなたは何に感謝していますか?

0 件のコメント:

コメントを投稿